【マジカルミライ 2021】蒔絵 KAITO アイスカップ 製作レポート 深淵編

【マジカルミライ 2021】蒔絵 KAITO アイスカップ 製作レポート 深淵編

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こんにちは。橋本漆芸の中の人です。
マジカルミライ 2021 では 沢山の皆様にお越し頂き誠にありがとうございました!
この度は KAITO兄さん 15th Anniversary ということで、
中の人的に満を持しまくってお披露目させて頂いた
蒔絵 KAITOアイスカップ!通称「袖」!
弊社内で千年語り継がれる大反響を頂き恐悦至極でございます。
パチパチ(*≧∀≦)ノノ゙


製作について商品ページ等に簡単には記載させて頂いておりましたが、
皆様から製作について「もっと深淵がみたい(違)」
というお声多数いただきましたので
「え?ほんとにいいんですか?いいんですか?!」といいつつ、
15周年の今年、KAITO兄さんの事をずーっと考えてた中の人目線のお話です。

目次

・商品開発に至るまで
・「袖に見えます」
KAITO兄さんは細部に宿る。
・「マジカルミライ 2021」


商品開発に至るまで
あえて結論からいいますと
袖は橋本漆芸でも類を見ない超大作。
できること全部盛りの技術のかたまりである!!


そんな袖がうまれるきっかけは昨年にさかのぼります。
マジカルミライ 2020 にて初めて販売せて頂いた橋本漆芸の高級ラインのアイテム
蒔絵 ワイングラス MEIKO


コロナ禍ではありましたが、
皆さんのMEIKO愛すごかっっった。
めーちゃんありがとう15周年。
ワイングラス作らせて頂いて本当によかった・・★


スペシャルアイテムラインも望んでいただけることが嬉しく、
実はそんな会場中から兄さんの「見たことの無いアイスカップ」を作りたい構想をもっていました。
マジカルミライ 2020 が無事閉幕し、
まってて!兄さん!次のミライで!!と鼻息荒く帰ってすぐにアイスカップの製作は開始させました。


見たことの無いアイスカップ
とはつまり見たことない造形から。
若手木地師 島さんとタッグを組んで1から製作することに。

打合せ日程調整の電話にて―
「ぼく、KAITOなんとなく知ってるくらいなんですよね・・」

はい?(・∀・)なるほど?


次回打合せ時には
呼称が「KAITO」から「兄さん」へかわっておりました。
(DVDや楽曲、全部見て、ライブも楽しかったそうです。)

ここからは、商品ページ
KAITO 蒔絵アイスカップ スプーンセットでも
記載しました通り、どのように兄さんを表現していくのか!
ありとあらゆる試作を試みていきました。

KAITOアイスカップのアイデアメモに書かれてあるものは、文字に起こしただけじゃあない。
全部試作やった!!

そう、考えうる全部だ!⊂(`・ω・´)⊃バッ


・・でも違う!!
デザイン上で、社内でも「これでデザイン完成いいのではないか?」という案もありましたが、
KAITO兄さんの15周年をお祝いするスペシャルアイテムですよ?
これでいいと思いますか?KAITO兄さん・・・

否!!
(中の人のKAITO兄さんがYESっていってないよ!泣)


では、どうするのか・・。
ここまで頑張ってスタイリッシュな兄さんの姿を求め、
その道のプロに一縷の望みを託し、サンプル抱えていざ北海道へ・・!

◆「袖に見えます」

北の大地。ここで、こう!!!!



はい。大天才。

私にも見えました。見えますよね?
袖ですね。分かります。
分かります!

ぱあぁぁぁっと、こう啓示的な、目の前がひらけていく感じがしました。
わたし、袖、作るわ!
その場でKAITOアイスカップの完成の図が完璧に脳裏に見えていました。

後からその場にいなかった眼鏡の方の中の人がききました。
「アイスカップ、いいアイデア思いついた?」

これに全力のYES!
「KAITO兄さんV3の手にアイスを盛って
KAITO兄さんV1でアイスをすくう。最高!」


・・おそらく彼が初めての「・・なんて?」を体感した人であったのかと
今しみじみ感じます。


◆KAITO兄さんは細部に宿る。

完成図はハッキリ見えておりますので、そこを目指して製作あるのみ!
実は全部はじめて尽くし。

・六角形のプロダクトデザイン
⇒ブルーの塗りでまるで陶器のような光沢をもつが
角が切り立った木工の特製を活かした形状。

・特色の「青」
⇒「青」は漆器ではまず見る事の出来ない。青自身が希少。
特に今回はKAITOのアイスカップのためだけのブルーを製作。
この色を生み出すために、KAITO兄さんの様々なモジュールやイラスト等を毎日にらめっこ。
このブルーが繊細過ぎるため、塗料の状態でも変色しやすく扱いもとても難しい。
職人「こんな色、使ったことない・・」

・六角形のプロダクトにあわせたスプーン
⇒形状が丸ではないため、使いやすさを重視した直線カットデザイン。
アイスカップにあった使い心地のいいウッドスプーンを採用。

・スイッチ部分の蒔絵の立体感
⇒多数の色の重ねを用い、平面ながら立体感を演出。
普段では使用しない伝統技法の応用。

・パッケージデザイン
⇒外部デザイナーさんにお願いしてみるも納得いかず。
そう。15周年にふさわしい外観が欲しい。
例えば。。KAITO兄さんが「いつもありがとう♪」って贈り物をしてくれるとしたら
という、イメージから着想。
黒箱に黒文字のロゴはスーパースタイリッシュに。
三色のリボンは、リボン結びでは可愛さが前にくるので結びの考案も。
ちなみにリボンは青6mm 白3mm 黄色3mm幅のバランス!

・仕上がり
⇒すべて手作業で一点一点製作しております。
塗って、砥いで、磨いて、塗って、また砥いで・・
そのため、色の濃淡や製作上の仕様での違いがうまれており
各個体差、つまり世界に全く同じものがない、「うちの袖」が爆誕。


―中の人、こだわり強すぎ問題。

しかし、その分、全方位「KAITO」である
スペシャルアイテムが仕上がって参りました。

社内でも、工程数の多さに何度もチェックが入りましたが、
すべてこう返しました。
だってKAITO15周年アニバーサリーだから!!

製作すべてが順調であったわけではなく、沢山の試行錯誤の繰り返しでした。
イメージをカタチにしていく難しさ。
困ったときにはずっとKAITOの曲と共にあり、ずっと励ましてもらいました。
特に「レイニースノードロップ」発表からは、

アイデア浮かばないよ。そんな時は⇒「レイニースノードロップ」
うまくいかないよ。そんな時は⇒「レイニースノードロップ」

何度も何度も聞きながらマジカルミライ 2021 を楽しみにしていました。

◆「 マジカルミライ 2021 」
マジカルミライ 2021 が近づき上記とおりに素敵な成長を遂げ
ピカピカの袖が爆誕しておりました。
写真どりを終え、袖のお披露目を迎えたのです。

実は、お披露目の際には我々とても驚きました。

ものづくりにあるあるなのですが、いよいよ・・となると
すこしドキドキと不安になっていたりもしました。
「見たことがない驚き」を本当に持ってもらえるだろうか。と。

まさか
「え?なんて??」
と頂くとは笑

社内全員がですね、「袖」は「袖」として
すごく自然な、当然の存在
でありましたので・・・笑

「なるほど。袖ね。分かる」

という反響の予想でありました。

想像をはるかに超える大反響
ありがとうございます!!

Twitterの反応のまとめを作って頂いたり、
千年先まで袖があったり、多数のイラストを描いて頂いたり、

本当に、始まる前から大興奮させて頂いて
社内もそれを見て全員にっこにこ^^ やる気満々の製作陣!!
皆様に支えて頂いて、我々製作させて頂いております。
本当に、本当に、ありがとうございます!


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(余談ですが)
マジカルミライ 2021 ライブでは、
KAITO兄さんのアイスカップでの想いがあふれてきて、どうしようもありませんでした。
ライブ中の「KAITO 15th Anniverasary」の文字でもう前が見えないよ。どうなってんだい。

レイニースノードロップの最後、兄さんが手を高々と上げるフィナーレで
兄さんの「やったね!」って聞こえた気がしたので、もう魂はそこに置いてきました。。
ライブあと、自社ブースでしばらく呆然としていたのはもう許してください・・。スミマセン。
アーカイブも見るたび泣いたよ。どうなってんだい。
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こんなエピソードのつきないスペシャルアイテムとなりましたが
どうか、皆様の思い思いにご使用いただき、
幾久しく、愛して頂けたら幸いです。


どうぞ今後とも、よろしくお願いします。

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    ライター:ぴよ

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